研究設備
物理工学科目の大きな特徴は世界最高性能の大型クリーンルームを2棟も独自に有している点です。空気中の埃やゴミなどを極限まで減らし、騒音・微振動や温湿度・静電気などの環境性能も完璧に整えています。
究極の環境の中で究極のものづくりを行える。それが物理工学科目です。
ウルトラクリーン実験施設(UCF)
入るとまずは更衣室があります。この部屋も通常のオフィスより1000倍ほどキレイな環境です。
防塵服を着てエアシャワーで埃を落としてから実験室に入ります。
多数の機能を備えた成膜装置。
スイッチ・メータ類もたくさん。
奥には特殊な薬液も安全に取り扱えるように専用のドラフタがあります。
チャンバも大型。直径1m、高さ3m程度はあります。
用途に合わせて多数のチャンバを設置しています。
まさに究極のものづくりを行うにふさわしい究極の環境!
独自の研磨装置や、
小型のチャンバーの他、
様々な計測装置が並んでいます。
この施設に興味を抱いた方は是非お問合せよりご連絡くださいませ。オープンキャンパス(8月)・大学院説明会(3, 5月)やいちょう祭(5月)などの機会に紹介も行っています。是非お気軽にお越しくださいませ!
その他の装置()
ナノインデンター 材料の表面硬さや薄膜の硬さを測定できる装置です。圧痕が残らない材料であっても硬さ測定が可能です。
電子スピン共鳴装置 物質中のラジカルの量やラジカルの状態に関する情報を得ることができる装置です。
走査電子顕微鏡 電界放出型の電子銃を搭載した高分解能タイプの走査電子顕微鏡で試料の表面構造を観察できます。エネルギー分散型X線分析装置(EDX)が付属しているため、試料上の元素マッピングが可能です。
X線光電子分光分析装置 試料表面にX線を照射し、試料表面から放出される光電子の運動エネルギーを計測することで、試料表面を構成する元素の組成、化学結合状態を分析する装置です。
集束イオンビーム加工装置 集束したイオンビームを試料に照射し、微細加工や観察、断面TEM(XTEM)用試料を作製する装置です。
原子間力顕微鏡(Digital Instruments) 数値制御プラズマCVM装置 局所的に発生させた大気圧プラズマを用いたエッチング装置です。ワークテーブルの数値制御走査によりナノメータ精度の形状加工ができます。
スパッタ成膜装置 3つのスパッタガンを搭載し、様々な物質の成膜ができます。
X線回折装置 CuKαのX線で回折や反射率の計測ができます。
紹介PDFパンフレット
ウルトラクリーンルーム(UCR)
主な装置
透過型電子顕微鏡 加速、集束した電子線を試料に照射し、透過した電子の拡大投影による構造観察や、電子回折による結晶構造の解析ができます。
走査型トンネル顕微鏡 超高真空型の走査型トンネル顕微鏡です。クリーンルーム内に設置されているという特徴を活かして、加工プロセスやウェット洗浄を経た半導体表面の原子配列を調査する目的で使用されています。
フーリエ変換赤外分光光度計 赤外線の吸収スペクトルを測定することにより、試料の化学結合種を分析します。特殊なプリズムを用いることによって、試料最表面の状態(汚染、酸化膜、マイクロラフネス)を高感度で検出することができます。
昇温脱離ガス分析装置 超高真空中で試料を加熱し、真空中に放出される原子や分子をイオン化します。その質量数や数密度を計測することにより、試料表面に存在する吸着種や結合力を評価することができます。
紹介PDFパンフレット
その他の研究設備(一例)
コンピュータクラスタシステム インテルCPUを用いた並列計算用クラスタ計算機システム。物質の振舞いを原子・分子レベルで明らかにするための量子シミュレーションに用いています。
非接触原子間力顕微鏡 試料表面の凹凸構造を原子レベルで観察することが可能なプローブ顕微鏡です。プローブ先端が試料表面に全く接触せず、かつ、絶縁性の試料表面でも観察可能であるという特徴があります。
チタン・サファイアパルスレーザ パルス幅100 fsオーダーのパルスレーザを用いた自作の光学系です。ナノ薄膜の電気的・機械的・磁気的特性をpsオーダーの時間領域において計測できます。
走査型白色顕微干渉計 顕微干渉型の非接触三次元光学表面プロファイラーです。基板の表面粗さをサブオングストロームの再現性で測定できます。
ナノサーチ顕微鏡 光学顕微鏡、走査型レーザー顕微鏡、走査型プローブ顕微鏡を1台に集約した複合型顕微鏡です。観察ターゲットの同一ポイントをミリメータからナノメータのスケールまでシームレスに観察できます。